今日は戦国最強武将・武田信玄最後の戦いの舞台となった野田城へ遠征して来たのですが、その道中にかの有名な長篠の戦いのあった長篠城と設楽原古戦場跡があったので立ち寄ってみました。
もっとも、歴史オタにして史跡巡り旅人のエミールですから、もちろんこの超々有名な古戦場跡には過去に来たことがあります。
ってことで今回はこの長篠の戦いについての説明は省略して、前回長篠に来た際に行かなかった場所＆改めてこの長篠の地に来て思ったことを書いて行きたいと思います。


※９年前の長篠をご覧になりたい方はこちらをどうぞ。



長篠城アゲイン

ってことで実に９年ぶりに訪れた長篠城なのですが、過去に来た時と全くと言っていいほど変わっていなかったように思えます。


でもこの石碑は無かったかな？

最近は戦国ブームのようで、アタシが過去に訪れた戦国史跡を訪れてみると、道沿いに案内看板が出来ていたり、史跡も前よりもきれいに整備されていたりするものなんですけどね。


ＴＨＥ・土塁ｗ

この長篠城跡は、日本史有名な合戦ベスト５に入るくらいの古戦場跡の割にはちょうどいい感じに静寂な古戦場をしております。
そっと目を閉じれば城兵の鳥居強右衛門への歓声が聞こえて来るようでした。


歴史を歩いてみよう

さてこの長篠の地には、９年前に訪れたときに２つの忘れ物をしていたのですよ。
そのうちの１つ目の忘れものは、この武田四天王の一人、鬼美濃こと馬場信房の最後の地を訪れることでした。


鬼美濃この地に眠る

以前に長篠に来た時は事前のリサーチ不足で、そもそもそんな場所があることも知らなかったのですよ(^^;　でも後になってこの長篠のことを調べてみたら、さすがに武田騎馬隊が粉砕された大激戦地だけあって、ほかにも名だたる武将の討ち死にの地や墓なんてのがゴロゴロしていることが分かったのです。


赤備えの猛将ここに散る

そしてもう一つの忘れものは、同じく武田四天王の一人、赤備えの山県昌景の最後の地を訪れることでした。
馬場信房と山県昌景のことを簡単に説明すると、馬場信房は武田軍団の主な合戦の殆どに参加していながらかすり傷一つ負ったことが無いという不死身の名将だったのですが、長篠の戦いにおいては、最後の最後まで奮戦して主君勝頼を無事逃がしたことを見届けると、旧主・信玄の後を追うように玉砕したと伝えられております。
また、山県昌景は武田騎馬隊の中でも一番の精鋭部隊・赤備えを率いた猛将で、敵は皆この昌景率いる赤一色の部隊を一目見ただけで震え上がったと言われております。昌景も長篠の戦いにおいて討ち死にした訳なのですが、信長が合戦後に行った首実検においては、この昌景の首が一番手柄になったというほどの大武辺者だったのです。


武田騎馬隊最後の地

おそらくは勝頼のことをよくは思っておらず、長篠への出撃にも反対したであろう二人ですが、昌景は先頭に立って決死の突撃を仕掛け、信房は勝頼を逃がすために決死の殿を務めあげました。長篠の戦いにおいては一門衆でありながら井の一番に逃げ出した穴山梅雪のようなヤツもいるというのに、最後の最後まで武田四天王として恥ずかしくない討ち死にを遂げた信房と昌景・・・まさに戦国武将の鏡と言える二人の最後の地において、目頭が熱くなることを抑えることは出来ませんでした。


９年越しに訪れた馬防柵

それにしても改めて、戦国最強の武田騎馬隊の中でも更に最強の二人までもが討ち死にしてしまうとは、長篠の戦いとはどれだけすざまじい戦だったのか・・・
今から４４０年前にこの地で最強の騎馬隊と最多の鉄砲隊が激戦を繰り広げたのかと思うと胸の高まりを抑えることは出来ません。


何度来ても感動します

今回の長篠の忘れもの回収作戦においては、実のところこの過去に一度訪れたことのある馬防柵後に来るつもりはありませんでした。
でもでもやっぱり、もう一回来てみてよかったです。前に来た時は信長軍団視点でこの馬防柵からの眺めを楽しみ興奮したのを覚えているのですが、今回は武田騎馬隊視点でこの馬防柵からの景色を眺めてみると、なんとも物悲しい気持ちになったのです。


最後の突撃・・・

戦国最強を謳われた騎馬隊が威風堂々出陣してくると、目の前に現れたのはガチガチのバリケードから突き出るハリネズミのごとく火縄銃・・・その異様な光景を見た山県昌景は何を思ったことでしょう？　その大防壁から今までに聞いたことも無い火縄銃一斉射撃の大轟音が響き渡ったとき、馬場信房は何を感じたことでしょう？
これでいよいよ我々もお館様（信玄）のもとに行ける・・・武田の旧臣たちがそう達観して最後の戦いに臨んで突進して行ったのかと思うと自然と涙があふれてしまいました。


この後は、１里ほど離れた所にある武田信玄最後の戦場・野田城に行きました。


長篠城〜設楽原古戦場跡
愛知県新城市



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