出雲大社 〜大怨霊の大神殿〜 (2012.7.18 ※2019.9.5追記)

雲が出ると書いて出雲と読む出雲国(島根県東部)は、太陽神・天照大神の末裔を称する大和朝廷からすれば、実に不吉な名前の国です。太陽を覆う雲が出ずるという国なのですから。そんな不吉な名前を関するこの出雲大社には、おそらくは古代・大和政権の最大のライバルであったであろう出雲族の長・大国主命(オオクニヌシノミコト)が祭られております。だからこそこの地は出雲と名づけられたのかもしれません。
神話によれば、高天原からアマテラスの使いが突如この出雲国にやって来て、

「ココ、とってもイイ場所だからオレらによこせ」

などと勝手なことをのたまわったところ、もちろんオオクニヌシは

「だが断る!」

と一蹴したわけなのですが、そこから色々なことがあって、結局オオクニヌシは高天原の一族に国を譲ることなりました。その際にオオクニヌシは、国をやるんだからその代わりに大きな宮殿を建ててくれと頼んだところ、この出雲大社をもらったと、簡単に説明するとそんな話となります。
・・・が、もちろん、事実はそんなに生易しい話ではなかったのでしょう。
おそらく出雲族はフツーに大和族に武力制圧されて、その出雲族の怨霊をなだめるため、あるいは封じ込めるために建てられたのが出雲大社だというのが事実だと思われます。なにしろこの出雲大社、奈良の大仏よりも天皇の御所よりも大きいと、平安の昔から伝えられておりますし、出雲大社の神主を勤める家柄は、なんと!天皇家と祖を同じくするアマテラスの直系なのです。
というわけでこの出雲大社とは、日本で最大最強の怨霊を封じ込めるために建てられた、日本で一番歴史が古く格式の高い大神殿なのですよ。


なんたる風格


どきどきが止まりません

さすがに日本一の大神殿だけあって、その門構えも参道も、立派なんてモンじゃありません。大和朝廷のオオクニヌシに対する気の使いようがまざまざと伝わって来ます。かくいうアタシ自身、ついに念願かなってようやく訪れることが出来たこの大神殿のこのオーラには、震えが止まりませんでした。


これで「仮」!?

長い長い松の道を抜けた先に、御仮殿なるものを発見しました。
でもこれ、「仮」などと書いてあるわりにはあまりにもデカすぎます。仮でこれなら本体はどんなにデカいんだよ、やっぱり伊達や酔狂で平安の昔から日本で一番大きな建物と称えられて来たわけではないんだなと妙に関心しながらさらに奥へと進んでみると・・・


まさかの工事中!

・・・ガーン!!!!! なんとこの出雲大社、平成25年の大遷宮とやらで工事中だったのですよ(><)もっともアタシもこの大遷宮の情報自体はつかんではいたのですが、まさかココまでスッポリと本体が見えないものだとは思ってもいませんでした。


本殿以外も十分凄いんですけどね

・・・という訳で、せっかく出雲大社に来てみたものの、今回の作戦は今ひとつ消化不良に終わってしまったのです。それでもある程度はこの出雲大社のいろんな意味での巨大さは分かったのですが、やっぱり不満なんてもんじゃあありませんよ。
日本一の大神殿・出雲大社・・・いつか機会を作って絶対また訪れてみたいです。


出雲大社
山陰自動車道・出雲インターより30分



2019.9.7に再び出雲大社を訪れました

※稲佐の浜からの続きです。

さてアタシは↑に書いてあるとおり、以前に一度、出雲大社に来たことがあります。
・・・ですがその時は、実にタイミング悪く大遷宮の真っ最中だったんで、本殿を拝むことが出来なかったのですよ。
あれから7年の月日が過ぎ、今度こそは!とようやく訪れた出雲大社だったのですが・・・

この荘厳さは相変わらず

まずこの出雲大社に到着する前の話なのですが、車を飛ばして山陰道を走って来て、いよいよ出雲の町に入り「出雲大社」の看板が目に入ると、思わず体にピシリと電流のようなものが走りました。
ここがあの日本史最大の怨霊が眠るあの出雲大社・・・そう思うとやはりこの身に引き締まるものを感じます。


空気が張り詰める松林

それから出雲大社に先立って立ち寄った稲佐の浜で震えて叫んで微笑んだのは前述のとおりですが、やはりこの出雲大社に通じる松林の空気は、7年前に感じたオーラと変わっていませんでした。


こんなかわいいのがあったんねw

それでも道中でこういう和みスポットもあるんで、なかなかどうして楽しめます。
てか出雲大社ってアタシのような歴史オタじゃない一般の人からすれば、ありがたい縁結びの神社なのですからね。


さて問題は・・・

いよいよ本殿すぐ前まで来たのですが、実は今回の遠征にあたって、出雲大社の本殿がどういう状態なのかということは全く確認してなかったのですよ。
なのでもしかしたら、今回もまた工事中なのでは!?とドキドキしながら鳥居をくぐってみると・・・


大本殿きたーーーー

やりました☆ようやく拝むことが出来ましたよ大本殿の2本角!
・・・と言ってもこの写真にあるとおり、大本殿の中に入ることは出来ませんし、7年前にちょこんと見えた工事中状態の大本殿と大差は無かったのですけれど(^^; それでもやっぱり、大国主命にきちんと挨拶することが出来てほんとによかったですよ。

ところでアタシは前述したとおり、出雲大社に来るのは2回目なのですが、だったらなぜ前回は稲佐の浜に行かなかったのか!? それはですね、前回の出雲大社遠征のときは、そもそも国譲り神話があったと伝えられている場所が実際にあるなんて発想自体が無かったから調べようともしなかったからなのですよ(^^;
それがある日突然、どういうきっかけだかは忘れましたけど、「そういや国譲りの神話があった場所って実際にあるのかな?」なんてことを思い立ってググってみたら「うっそー!あったんかー!!」ってなったという次第なのですよ(^^;

また、3年前に訪れた黄泉比良坂についてもそんな感じでした。ということはこれからもまだまだ、何の気なしに、「あ、そういえば!」な場所が発掘されるかもしれませんね。


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