東京の大中心、銀座からほんの1駅過ぎれば天下の魚市場、築地があります。
そんでもってその築地から隅田川を2キロばかし下って行くと、月島という下町があります。
この月島という場所は、下町なんだけど実は東京中心部の大都会にあるというギャップがとてもおもしろい場所で、アタシの東京お気に入りスポットなんですよね☆
アタシはこの月島からもうちょっと離れたところにある佃島という場所に佃煮を買いに行くというのが東京に来た際のお約束のなっているのですが、その佃煮よりももっともっと有名な月島名物・もんじゃ焼きを食べたことは一度しか無く、それもかれこれ10年以上も前のことになっちゃうんですよね(^^;
ってことで改めて月島のもんじゃ焼きを味わってみようと、東京研修のついでに月島にやって来ました☆
組合まであるんかいw
てかマジで月島もんじゃ焼きの店ありすぎw この200mほどの長きにわたる月島商店街にある店の半分以上がもんじゃ焼き屋さんなのではないでしょうか?
右も左も何処を見てももんじゃもんじゃで埋め尽くされる商店街を歩いていると、もんじゃでゲシュタルトが崩壊しそうになりましたよ(><)
どっちを向いてもこの景色(^^;
でもこれだけもんじゃの店があって大繁盛しているってことは、それだけこの月島のもんじゃは美味しいってことなのでしょう☆ 我々日本人はこと食べ物にはうるさいから、いくら煽って宣伝してもんじゃストリートとか作ってみても、美味しくなければあっと言う間にさびれちゃいますもんね。でもこのもんじゃストリートは、少なくともアタシが以前に訪れて10数年前と変わらぬ賑わいを見せておりましたから☆
・・・が、特に事前リサーチをしていなかったアタシは、いったいどのもんじゃ屋が美味しいのかという情報を全く持っておりません(^^; ってかこれだけの店があったら、そもそも何処が美味しい名店なのかなんて調べようも無いような気がします(><)
ってことでこうなったら仕方ない、だったらあえて一番人の入っていないガラガラの店に入ってやろうじゃないの! そう思って入ってみたのがこのたんぽぽという店でした(爆)
ガラガラ感がイイ?
・・・ってなんでわざわざはやっていない店に入ってるだYO!とツッコみたくなりますよね(^^; いやそれはですね、このもんじゃ焼きという食べ物のそもそもの本質を考えてのこと。アタシが思うに、もんじゃなんてものは、下町のおばちゃんが、駄菓子屋と紙一重な感じでほそぼそローカルに作ってた食べ物なんじゃないかというイメージなのですよ。
なのであえて小綺麗な店や繁盛している店は避けて、いかにも下町のおばちゃん的な店に入ってみたというわけなのです。
ってことで入ってみたこのたんぽぽ、出てきたのはなんともアタシがイメージした通りな下町なオバちゃんでした(笑)お、これはイイ店を引いたぞwと思いつつ、オバちゃんに
「もんじゃ食べるの初めてなんですよ〜」
と声をかけてみます。
アタシとしては、オバちゃんから、
「あらあらまーまーそうなんですか。どうですかこの月島はいいところでしょ?」
なんて感じの下町情緒なふれあいストーリーが展開されるのを期待したのです。
・・・が、そこは予想に反し、おばさんはそっけなく、
「あ、そうなんですか」
な一言だけです(^^;
おいおいおい、それじゃああえて小さな店来た意味ないじゃんかよ下町だろ人情だろ違うのかよ〜なんて勝手に期待して勝手にガッカリしていたアタシを横目に、オバちゃんは慣れた手つきでサクサクともんじゃをかき混ぜて行きます。
グリグリこねこね
「あ、あの・・・写真撮ってもいいっすか?」
「あ、はいどうぞ〜」
などというちょっとしたやりとりをしながらもオバちゃんは器用な手つきでもんじゃ現役を鉄板に流し、カンカンカン!トントントン!とこれまた見事な職人ワザであれよあれよともんじゃを焼き上げてくれました。
見事な職人芸
・・・が、その間終始無言で、アタシはオバちゃんがもんじゃ焼きを作るのを見ながらひたすら沈黙するのみでした。
いっちょあがり〜
う〜ん、確かにこのオバちゃんの手つきはすばらしいけれど、それにしてもちょっと愛想なさ過ぎやしないかい? そんなんだから誰もお客さんが来てないんでないの?これは旨いまずい以前の問題なんじゃないかなあ・・・
でもまあこのオバちゃん、腕は確かな感じだし、とりあえず食ってみるか。
可愛い小手でパクリ☆
・・・・・・う、う、うまい!!!!
なんだよ絶品じゃんかよこのもんじゃ(><)
とにかく火の通りが絶妙で、何処を取っても熱すぎずヌルすぎず、ちょうどいい食べ頃です。味付けもこれまた見事で、これ以上でもこれ以下でもソースを入れたらバランスが崩れるだろうなという絶妙な味付け加減でした。
ああこれでオバちゃんの愛想が良ければもっともっとこの店も繁盛するのにもったいないよなあ・・・
そんなことをちょっと残念に思いながら、絶品もんじゃの余韻に浸っていると、奥の方からオバちゃんがカツカツとやってきて、スッカラカンになった鉄板をガリガリと削り始めたではありませんか。
「この最後のガリがとっても美味しいんですよ☆」
アタシは突如デレったオバちゃんに面くらい、
「え、そ、そうなんですか? そ、それは楽しみです!」
などと微妙に噛み噛みながら返事を返し、そのオバちゃん絶賛のガリを
食べてみると・・・
「うわ、マジこれちょーウマいんですけど!!!!!」
「そうでしょうそうでしょう良かった良かった☆」
オバちゃんはニッコリとほほえんでくれました。
・・・そう言えば、無言は無言だったけど、オバちゃんはアタシが写真を撮ろうとすると、さりげなくスペースを作ってくれたり手を止めてくれたりと、アタシがイイ写真を撮れるように動いていてくれたよな。
しかも調理中に写真を撮ってるのにも関わらず、邪魔そうな顔をするでもなくむしろアタシに気遣いながら真剣そのものの職人ワザを披露してくれてたじゃんかよ!
アタシは勝手に、下町情緒のふれあいストーリーと言えば和気藹々とおしゃべりに興じることなんだと決めつけていたけれど、このたんぽぽのオバちゃんのこの接客は、十分すぎるほどに下町情緒というものを感じさせてくれるものでした。それに気付かずタダの愛想の悪いオバちゃんだなんて決めつけちゃってごめんよたんぽぽのオバちゃん(><)
その上最後は端数の10円まで負けてくれたし、たんぽぽのオバちゃんは、アタシの理想と言ってもいい下町のもんじゃ屋さんのオバちゃんでした☆
月島もんじゃ焼き たんぽぽ
月島仲町通り 都営大江戸線or有楽町線月島駅から徒歩5分
下町グルメ度/★★★★★
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