唐沢山城 〜地方豪族の苦悩〜 (2013/3/2)

大国の狭間に位置する小国は大変です。片方の大国に付けばもう片方の大国に攻撃され、どちらかの大国が滅びることになるまでは、決して平和が訪れることはありません。今日はそんな典型的な小国の領主・佐野氏の居城、唐沢山城を訪れてみました。


なんでこんなに


出入りに疲れそうな場所に(略

佐野氏の所領は下野(しもつけ・栃木県)南部のやや上野(こうずけ・群馬県)寄りに位置しています。下野上野といえば、上杉謙信と北条氏康という戦国屈指の名将同士における勢力範囲の最前線。こんな戦乱の嵐まっただ中にあっても佐野氏がかろうじて独立勢力を保つことができたのは、この関東七名城の一つ、唐沢山城があったればのことです。
こんな藤原とうふ店のトレノ乗りでさえもタジタジしそうな山道の上に城を作られてしまったんでは、いかに謙信や氏康と言えども佐野氏を完全なる配下にすることは難しかったことでしょう。


落とせるものなら落としてみろ!

とは言ったものの、佐野氏は所詮、ちょっと大きい国人クラスの豪族です。いくら堅固な城を持っていても、自ら討って出ることはできません。この唐沢山城は入れ替わり立ち替わり上杉あるいは北条の大軍に囲まれては、どちらかに服属せざるを得ないという運命からは逃れられなかったのです。


高い土塁に


堅固な石垣

こんな山の上にココまで堅固な備えをされたのでは、軍神謙信をさんざんに手こずらせたというのも納得です。なんでもこの唐沢山城は謙信に9度も攻められたとのこと。上杉軍を完全に撃退したこともあれば、とりあえず降伏してみたものの、謙信がいなくなったら即座にまた北条方に戻ったりと、これほどまでに小国ならではの苦悩を嫌というほど体現した城は他には無いでしょう。


本丸跡の神社


これまた攻め難そうだ

唐沢山城の本丸跡には立派な神社が建っており、その道中は今までの写真で見てきたとおり、とても歩きやすく整備されております。そもそも唐沢山自体が県立自然公園となっており、森林散歩道で癒されながら尚且つ戦国の名城まで見学できてしまうという、かなり美味しい観光地なのではないかと思います。


佐野氏の守り抜いた領土

かつて戦国関東三国志における台風の目であった名城も、いまや市民の憩いの森です。合戦と苦悩と屈辱・栄光にまみれた歴代佐野氏の領主たちが、現在のこの唐沢山城で憩い楽しむ民の姿を見れば、自分たちの戦いは決して無駄では無かったと喜んでくれるのではないでしょうか?


唐沢山城 栃木県佐野市
北関東自動車道・佐野田沼インターから10分


さてせっかく下野くんだりまで来たのですから、このまま帰るのも勿体ないです。ええ下野といえば宇都宮、宇都宮といえば餃子ですw この佐野田沼から宇都宮まではちょうど新潟への帰り道だったので、以前に立ち寄ったことのある宇都宮餃子来らっせで餃子を食べてくることにしました☆


さつきの餃子セットと幸楽の餃子

宇都宮餃子のことについては以前に書いたことがあるので 多くは語りませんが、今回食べたこの二店の餃子もとても美味しかったです☆
それにしてもこの宇都宮餃子来らっせはとても便利でイイ店です。みんみん始め色んな店の餃子が一か所で食べられるし、おみやげコーナーも充実しております。宇都宮の近くを通りかかったら、是非とも立ち寄りたいスポットですよ☆


宇都宮餃子来らっせ
宇都宮駅前メガドンキ地下

グルメ度/★★★★★


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