上原城 〜戦国最強強欲武将〜 (2018.8.19)


今日は諏訪湖を見下ろす永明寺山公園に遊びに行って来たのですが、その永明寺山を登っている途中で上原城跡と書かれた看板を見つけました。
武田家ゆかりの上原城?聞いたこと無いなあ・・・うーんここは諏訪湖を見下ろす山の上だよな?ってことはもしかして諏訪頼重の城かな? とりあえずの当たりをつけて看板の説明を読んでみるとやっぱりそうでした諏訪頼重の城でした。


そういやいたなあ諏訪頼重

そもそも今日の出撃の目的は城めぐりではなく公園さんぽだったので、この上原城に立ち寄るかどうかちょっと迷ったのですが、やはり自分の中の戦国山城好きの血が踊るのを抑えることは出来ません。そういえば久しく山城攻略もしてないことだし、いっちょ探索してやるか☆ということになりました。


やっぱ土塁でしょ☆

う〜んやっぱりこれだよこれ土塁に堀切☆朝の涼やかな空気の中でおさんぽする山城の気持ちよさは格別です。


そもそも「山」城ですからw

山城ってのはもともと山の中に立っているんだから、普通にハイキングコースを歩いているみたいなものなんですよね。そんな気持ちいい山道を歩きながら戦国の昔に想いを馳せられるのだからそりゃあ山城探索は止められないわなと改めて実感しました。


山城では水の確保が超重要

さてこの上原城&諏訪頼重がいったいどういう云われを持つのかと言えば、はい表題にある通りです。戦国最強武将・武田信玄という男のえげつ無さ容赦の無さ強欲さこれ以上無いくらい表しているのがこの諏訪の地攻略エピソードなんですよね。


何もないだがそれがいい本丸跡

この上原城から見下ろせる諏訪の地は住民の諏訪大社への信仰が厚く、その諏訪大社大祝を務める上原城主・諏訪一族の影響力というのは侮れないものがありました。
そこで信玄の父・武田信虎は自分の娘、すなわち信玄の妹を諏訪一族当主・諏訪頼重の妻として与えて諏訪氏と同盟を結んで友好関係を築いておりました。
その後、父・信虎を追放してから武田家当主となった晴信(信玄)はこの父の同盟政策を良しとせず、諏訪の地を何とか手に入れようと画策します。まずは諏訪一族の重鎮である高遠頼継をそそのかして味方につけることにより諏訪氏を弱体化させて諏訪頼重を滅ぼします。すると今度はお前はもう用済みだとばかりに高遠頼継のことも滅ぼしてしまったのです。


こうして手に入れた諏訪の地ですが・・・

こうして諏訪氏に代わって今度は晴信が諏訪地方を治めることになったのですが、信心深い諏訪の住民たちはなかなか武田氏に心服してくれません。そこでなんと!晴信は諏訪頼重の娘を無理矢理自分の側室にして子供を産ませ、ほら諏訪の血を残してやったからこれでイイだろということにしたのでありました。
この諏訪と武田、両方の血を引く者こそが次代に武田家を滅ぼすことになる武田勝頼です。勝頼の戦国武将としての資質は何とも言えないところですが、とりあえず諏訪の人たちからは甲斐の血を引くニセ諏訪一族と心服されず、また甲斐の人たちからは諏訪のヨソ者として信用されないという呪われし宿命を背負わされてしまったのでありました。
また、妹の嫁ぎ先である同盟者を卑劣な手段で攻め滅ぼし、あげくその娘を強引に妾扱いするという信玄の無茶苦茶加減も武田家後継者となった勝頼を苦しめることになります。絶大なるカリスマである信玄が生きているうちはまだしも、その他もろもろ好き勝手にやりまくった信玄の負のツケは、勝頼の代にて一気に払わされることになったのでありました。

戦国最強武将・武田信玄・・・この人の本当の凄さとは、ここまでエゲつ容赦無いことを好き勝手にやっておきながら自分の代ではその綻びをおくびにも出さなかったことなのではないでしょうか? 並の人間が同じことをやっていたとしたら、すぐに総スカンをくらって誰にも信用されず寄ってたかって攻め滅ぼされていたのではないかと思います。


上原城
茅野市塚原1丁目22 永明寺山


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