平安時代の末期、奥羽の地にこの上ない栄華を誇った奥州藤原氏の王都・平泉に建つ神殿が中尊寺です。
平安一の栄華の都
東北地方というと、どうにも北国で貧しいイメージがあるところですが(ごめんなさい)この頃の奥羽の地は正に宝の山と言ってもいい豊かな土地でした。その豊かさの根源はなんといっても砂金です。奥州藤原氏はその砂金を朝廷に献上することにより独立国としての地位を築き上げ、その中心部には黄金の限りを尽くした中尊寺を建造したのです。
さすがに広いです
さて奥州藤原氏の祖にして中尊寺を築いた人物の名は藤原清衡と言います。
清衡はもちまえの勇気と知力、政治手腕を活かして奥州を独立国とすることに成功し、平泉は黄金の王都となりました。
豊かな森林が東北の宝です
こうして結果だけを見ると、藤原清衡とは勝ち組中の勝ち組のように思えます。でも彼の生涯を紐解いてみると、決して順風爛漫では無かったどころか、これ以上ないくらいに悲劇の人生を歩んでいるのです。
平泉の都を見下ろして
藤原清衡は幼い頃に父を目の前で惨殺され、母はその父を殺した相手の妾とされて、最終的にはその相手に復習を果たすことには成功するものの、その過程で自分の妻と子供を殺されているのですから・・・
金色堂はあの中です
日本の歴史を見るに、ここまで極端な人生を歩んでいる人物は他にはなかなか見つけることができません。この上ない天国と地獄を味わった藤原清衡だからこそ、奥州を完全な独立王国に仕立て上げ、貴重な黄金を惜しみなくつぎ込んだ寺を作ることが出来たのではないかと思います。
残念ながら中は撮影禁止
中尊寺金色堂からはそんな清衡の平和への願いが込められているのです。
今は静かで平和な寺院
中尊寺
岩手県平泉町
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