高天神城 〜武田勝頼の剛直〜 (2010.9.22)

前に武田勝頼物語にて紹介しました、勝頼が信玄を超えるために意地になって落とした城です。
かつて武田信玄は、一度はこの高天神城を攻めようとしたのですが、そのあまりに険しい城構えに大苦戦を予想し、そのうえ地理的にみても戦略上重要な場所ではないと判断して攻めるのを止めたとのことでした。
なるほど確かに、そもそも最初にアタシがこの城に辿り着くまでにエラく道に迷ってしまったことから見ても、戦略上の立地条件はあまりよくないように思えます。(いやそれはたんにオマエが方向音痴なんでは?とか言わないでくださいね(^^;)


ココまで来るのにマジ苦労しましたよ

そんでもって、アタシは山城に行く度にいつも、なんでこんなに出入りすんのに疲れる場所に城なんて作るんだYO!と思うのですが、この高天神城もやはりその例に漏れず、入り口から続く坂道を見ただけでウンザリするような作りとなっておりました。


まだまだ先は長いぞ

なるほどこりゃ確かに、信玄がさっさと包囲を解いて引き上げる訳ですよ。
そのうえ山を登って行く要所要所に下を見下ろすのにちょうどよい開けた場所があって、陣地を築くのにとても便が良さそうです。この少し開けた場所が高天神城の3の丸で、この場所に250名ほどの兵士が詰めていたそうです。よくもまあこんな狭いところにそんなに沢山の守備兵がいたもんだなと思いますよ。
・・・で、その250名の守備兵がココを土塁や塀で囲って、弓だ鉄砲だ石だって用意していたんだから、そりゃあ信玄も攻める気が失せてしまうのも無理ないですわ。


高天神城三の丸跡


こんなのまともに攻められるかー!

それにしても勝頼・・・よくもまあこんなすげえ城を、城兵の篭絡もせず兵糧攻めもせずに正攻法で落としたモンだなって感心します。軍事の才能は信玄より上だったかもってのもあながちハッタリとも思えませんわ。
・・・でも逆に言うと、勝頼は篭絡とか兵糧攻めと言った搦め手からの攻めの才能が無く、正攻法で攻めるしか脳が無かったとも言えるんですよね。
てか勝頼、こんな城をバカ正直に正面から攻めるなっつーの。でもアタシは勝頼のそんな直毛突進なところ、嫌いではありませんけどねw

この要害の山城・高天神城を実地に見てみて、勝頼の凄さとバカさ、どちらも感じることが出来ました。


ふもとから見た高天神城


高天神城 東名高速道路・掛川インターより20分くらい



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