堀之内やな場 〜天然の味、養殖の味〜 (2010/7/1)

以前に十日町・津南方面探索記において魚野川・川口簗場を紹介したところでありますが、今回はその5キロほど上流にある堀之内やな場に行って来ました。


これがあの有名な☆

この堀之内やな場、テレビで紹介されることも結構多く、特に新潟県人だったら簗をピチピチと跳ねる鮎が映っているCMを見て一度は、いいなー美味しそうだなーって思ったことがあることでしょう。
さてそんな新潟県人憧れの的?堀之内やな場に突入し、店の人の話を聞いてみます。すると鮎はボチボチ上がって来ており、あとその他にこの簗場で取れたウナギが食べられるとのことで、ココは迷わずウナ丼と鮎の塩焼きを注文することにします。


窓から外を見てみるとすぐそこは魚野川。

鮎もウナギも焼くのに時間がかかるので、その間に簗場見学に行くってのがこの堀之内やな場の正しい楽しみ方でしょうw
テレビのCMを見ていると、この簗にはピッチピチと魚がいっぱい跳ね上がっていて、それをキャッキャと捕まえる親子連れの姿が映し出されており、見たことある人なら分かると思いますが、とにかくすごく楽しそうに見えるんですよね。さてさてアタシの目の前で魚はあがってくるかなーとワクワクしながら簗に足を踏み入れてみると…


ワクワクソワソワ…


キターーーーー!!!!

おおっ!これぞ簗場だCMのとおりだー!!!!!…と言いたいところなのですが、ゴメンナサイこの写真、実はヤラセだったりします(^^;
このときアタシが簗に降りた際に、たまたまいた簗の番人やってるおじいさんが、アタシのために写真中央の生簀からすくった鮎&ハヤを撮影用に置いてくれたんですよ(^^;
アタシが何度か簗場の人に話を聞いた限りでは、簗に魚が上がってくるのは夕方から夜にかけてのことで、それもあんなCMみたいにワラワラ魚が獲れる訳ではないそうなんですよね。なのでCMでよく見るピチピチしたあの映像も、こんな感じのヤラセ映像ってことなんでしょうね。
でもまあそれはそれとして、ヤラセ用に置いてもらったとはいえ、この鮎はこの簗で獲れた天然鮎ってことは間違いないし、また、そのほかにもおじいさんに色々と簗場と魚の面白い話を聞くことが出来ましたんで、これはこれでイイかとアタシは満足してしまいましたw 

そんなこんなで簗場を堪能して帰って来たところで、いよいよ天然鮎と天然ウナ丼が運ばれて来ました。


まとめてドンっ!

ってことでお味の方なんですが、まずは鮎。残念ながら来る時期が早かったために、まだちょっと痩せた感じがしました。


鮎のアップ

でも逆に、その痩せたパサパサ具合がむしろ天然感があって良かったですけどね☆ 養殖モノと違って余計な脂がついておらず、香りも凄く良かったです☆ …とは言ったものの、やっぱり脂が乗っていない焼き魚ってのは寂しいものです。秋になって鮎がもっと太ってきたら、もっかい食べに来たいものです。


デカいウナギ

次にウナギなんですが、これはもうアタシがふだん食べているウナギとは全然別物ってか違う食べ物みたいでした。だってだってウナギの蒲焼だってのに、箸で切ることが出来ないんですよ。とにかく身がピシリと締まっていて硬いんです。そんでもって脂っ気もぜんぜん無いから身を裂いて食べれる大きさにするのに一苦労してしまいましたよ。
実際口に入れてみても、ウナギ特有のトロリ感が全然無く、歯ごたえを楽しむような食べ方になってしまいました。こんなことを言ったら山岡士郎が卒倒してしまいそうですが、これならむしろ普通に養殖のウナギの方が美味しいって感じがするくらいでしたね(^^; でもまあこれはこれで美味しかったってことも事実ではありますけどもw


店内全景

ってことで鮎しかりウナギしかり、どちらも天然モノであるが故の物足りなさを感じる結果となってしまいました。もっともそれはそれで、天然モノならではの美味しさがあったってのも事実ではあるんですけど。
美味しんぼなんかを読んでいると、天然こそが最高至高の味で養殖はザコみたいなことが書いてあるけれど、それって大きな間違いだって、今回の遠征では思い知らされましたね。養殖には養殖の美味しさがある。ってかむしろ養殖モノっての人間が美味しく食べられるように改良されているって側面だってあるんだから、何でもイイから天然モノをありがたがるってのは、それこそ美味しんぼでよく主張している、一種のブランド信仰そのものなんじゃないかと思いましたよ。
…ってまたまたしつこくて申し訳ありませんが、だからと言ってこの堀之内やな場で食べた天然モノが美味しく無かったって訳ではありませんよ。天然モノには養殖モノには無い美味しさってのがあるってことも、この堀之内簗場に来れば分かります。天然には天然の、養殖には養殖のそれぞれの美味しさがあるんですから、どっちが上とか下とかじゃなくって、どっちもありがたく味わうってのが一番ですよ。

グルメ度/★★★★

堀之内簗場 関越自動車道 堀之内インターから10分


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