青海橋立ヒスイ峡 〜石たちの楽園〜 (2012/8/7)

新潟県糸魚川市は古代神話の時代からのヒスイの産地として有名です。今日はその美しい糸魚川ヒスイの原産地の一つ、青海橋立ヒスイ峡に行ってまいりました。
ヒスイ峡までの道のりは、親不知海岸から標高1200mの黒姫山を車で入って行くのですが、その途中で何やらすごい建物を発見です。


か、かっこいい!!

さてこの糸魚川市なのですが、ヒスイによって昔から鉱業が発達していたなごりなのか、デンカセメント、明星セメントという二つの超メジャーセメント企業の工場がありまして、これはそのデンカセメントの工場なのです。


なんという古めかしさ

この黒鉄の煤けたいかつい建造物からはカッコンカッコンと重い鉄の音が響き渡り、正に「工場」と呼ぶにふさわしい迫力がありました。


パイプと線大杉w

このパイプや電線の一つにそれぞれ意味があり、幾多の機械歯車が絡み合い動きあって工業製品が出来るんだななんてことを考えるとなんだか感動してしまいます。きっと何十年となく動き続けセメントを作り続けているであろうこの古びた大工場。平成のハイテク社会であくせく動き回っている現代人に、大切な何かを思い出させてくれるような気がしました。


なるほど鉱山っぽいな

ヒスイ峡は黒金の城を抜けて山道を走ること20分ほどで辿り着いたのですが、その途中の道にはイイ感じに緑がかった岩肌の絶壁が広がり、いかにも何かが埋まっていそうな感じです。


ってことでこれがヒスイ峡

こうして見ると、ごくごく普通の何の変哲もないただの清流に見えます。あえて言うなら、岩肌が青く光っていると言えば光っているという感じだし、流れる水もなんとなく鉱質っぽいかななんて思うけど、やっぱりタダの清流ですよこれ。
なんだヒスイ峡なんて言ったところで所詮こんなモンかと、ちょっとガッカリしてしまいました。でもまあせっかく夏場に涼しい清流に来たことだし、ちょっくらゆっくり川のせせらぎでも聞いて涼んで帰ろうかななんて思い、適当な大石に腰を下ろして一息ついていると・・・あれ? なんかこの石すげー綺麗じゃね?


よくよく見ると?

そういえばこのヒスイ峡、入り口の看板に、ココはこの渓谷全体が天然記念物なんで、石を壊したり持って帰ったりしないように!なんてことが書いてあったことを思い出しました。改めてそんなことを意識しながらそのへんの小石を見回してみると、タダの石ころの群れの中に、たまにエラく貫禄風格がある綺麗な石が混じっているんですよ。


この白い輝きはフツーじゃない?


割ったら何か出てきそう?

気が付くとアタシは石拾いに没頭しておりましたw 大きい石のみならず、小さい石の中にも妙な輝きを持つ石、立派な断層を持つ石などなど、興味惹かれる石がたくさんありました。


お気に入りの石たちw

正直なところ、今までアタシはこういう渓流に転がっている石をそれほど注意深く観察したことなんて無いんで、もしかしたらこんな石ころは特に珍しくは無いのかもしれません。でもでもそれでも、ココはヒスイの産地の天然記念物に指定されている渓谷です。そんな特別な場所で拾った石たちは、なんとなく高貴な存在に見えてしまいます。なんとも楽しい石拾いでした。


やっぱり何かが違う?

素晴らしい石たちの中でも、特にお気に入りとなったこの4つの石たち。ココの石は持ち出し禁止とのことだけど、当初はおみやげとしてコッソリ持って帰ろうかと思っておりました。でもやっぱり、いざ帰る段になってみると、やっぱりなんとなく後ろめたい気持ちが出てきました。石たちだって、持ち帰られるよりは仲間と一緒に暮らした方が楽しいことでしょう。それに何より、みんながみんな、こうしてお気に入りの石を持って帰ってしまったら、後から来る人が石拾いを楽しめなくなってしまいます。アタシのあとから来た人たちが、アタシが好きになったこの石をアタシと同じように綺麗だなって思って拾ってくれたらなwそんなことを考えながら、この青海橋立ヒスイ峡を跡にしました。


青海橋立ヒスイ峡
北陸道・糸魚川インターより30分

石ころ度/★★★★★


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